久しぶりに本を買いました。「タイポさんぽ」という本。
立ち読みして衝動買い。

グラフィックデザイナーである、この本の著者の藤本健太郎さんが、
町歩きの中で見つけた味のあるタイポグラフィ(活字)の数々と、
そこに添えられた愛に満ちた解説文。
看板屋さんが手作りで拵えたアクリル看板や、
施設管理者がせっせとしたためたステンシルの注意書き。
今、新規に作られるブランドロゴや街の看板などは、
既製書体をDTPソフト(イラストレータなど)を使い、
美しく無難に文字組みされていると思います。
しかし、この本に載っている愛すべきタイポグラフィは、
パソコンやコンビニが生活や街を支配する前の、
昭和の街に暮らしていた人々の「個々人の勝手な美意識に基づくモダンへの気概」
のようなものを感じさせ、その圧倒的な熱に感動したり、
ちょっと空回りする滑稽さにゲラゲラ笑えたりするのです。
そして、それらが今、少しずつ無表情なものに塗り替えられているのです。
そこに危機感を感じる著者の藤本さんの着眼点も凄いのですが、
なかなか面白い町歩きの視点を得ることができました。
埼玉県川口市で行われたという、藤本さんの「タイポさんぽ」ワークショップ。
ユルユルで面白そうですな。
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